2012年12月22日土曜日

横浜ユーラシア文化館はおもしろい〜華麗なるインド神話の世界展


今年は、インドと日本が国交を樹立してから60周年にあたる。各地で関連行事が開かれている。その1つとして、横浜のユーラシア文化館で、華麗なるインド神話の世界、という名前の展覧会が開催された。

インドの著名な画家による、インド神話を描いた作品によって、インド神話の世界を紹介するという内容の展覧会だった。

西洋絵画の技法を学んだ画家が描くインドの神々は、妙に生々しく、そのカラフルで独特な色使いから、見るものをインド神話に世界に誘う。

インドの神々の中には、日本にも伝わった神様もいる。シヴァは大自在天、ブラフマーは梵天、サラヴァスティーは弁財天、ラクシュミーは吉祥天、そしてガネーシャは歓喜天といった具合。

また、『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』といったインドの叙事詩のシーンを描いた絵も展示されていた。

神々の様々なエピソードと合わせて、そうした叙事詩をもつインド。その豊かな物語の数々は、今日の経済発展著しいインドにおいても、映画やドラマのベースとなるストーリーとして使われている。

また、別のフロアでは、興味深いいくつかの展示が行われていた。

アンコールワットと同じ時代の、クメール王国のヒンドゥー教の神々をかたどった青銅器の数々。

明治の実業家、高島嘉右衛門に関する展示。高島は、新橋と横浜の間をつないだ、日本最初の鉄道の建設や、おなじく横浜における日本最初のガス灯を供給したガス会社にも関わった。

晩年は、事業活動から引退し、兼ねてより興味のあった易の研究に没頭し、今日の高島易断の基礎を築いた。

今ではいなくなってしまったタイプの、典型的な明治の実業家であった高島。小規模ながら、実に印象に残った展示内容だった。

また、中国の清朝に描かれた、四川省からチベットやロシアへのルートを描いた絵図も展示されていた。

未だに、だれが、どのような目的で描いたのか、わからないという。

初めて訪れた横浜ユーラシア文化館。興味深い展示品が多く、今度来た時は、じっくりとその展示品を見てみたいと思った。

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