2012年4月28日土曜日

宮沢賢治が与えたインスピレーションのかたち


横浜そごう美術館で開催されていた、『宮沢賢治・詩と絵の宇宙 雨ニモマケズの心』展を見た。

宮沢賢治の作品を題材にして、多くの絵本が出版されている。そうした絵本の原画の展示を中心とした展覧会だった。

『風の又三郎』、『銀河鉄道の夜』、『ざしき童子のはなし』など、おなじみの童話の世界が、様々な画家の手によって、想像を膨らまされて、それぞれが独特の世界を形作っている。

一人の作家の作品が、これほど多くの画家に、豊かなインスピレーションを与えていることに、素直に、心を動かされた。

改めて、宮沢賢治の童話を読んで見て、その理由がよくわかったような気がした。

まずもって、宮沢賢治の童話の舞台は、いわゆるイーハトーブ、岩手県の豊かな自然の中でストーリーが展開される。画家は、そうした自然を、自分の世界観で描くことができるのだろう、

また、『風の又三郎』における風の音、”どっどど どどうど どどうど どどう”に代表される宮沢賢治独特の表現が、画家の想像力に、刺激を与えたのかもしれない。

会場には、雨ニモマケズの詩が書かれた、宮沢賢治のノートも展示されていた。死の2年前に書かれた、そのノートを、いろいろなことを思いながら、長い時間、ずっと見つめ続けていた。

横浜そごう美術館の『宮沢賢治・詩と絵の宇宙 雨ニモマケズの心』展のホームページ

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