サントリー美術館で開催された、『紅型 琉球王朝のいろとかたち』展を見た。
15世紀に、琉球王朝が成立。中国や東南アジア、日本といった周辺文化の影響を受けながら、琉球王朝は、全く独自の文化を形成した。
この展覧会では、その独立した文化を、紅型という衣装の図柄を通じ、目の当りにすることができた。その独特の文様と色使いの組み合わせは、鮮明な印象を私の心に残した。
個々の文様や、色合いは、確かに、同時代の中国や、日本にも同様なものを見つけることが出来るだろう。しかし、それらが見事に統合され、1つの作品になると、他の地域では見られない、独自の文化の形を作り上げている。
それは、まるで、ゴーギャンやブラマンクの原色を大胆に使った風景画、装飾的なマチスの絵画を連想させた。
展示品の説明に、”国宝”という言葉があったが、何か、しっくりしない、違和感を感じた。それは、ギリシャの宝が、イギリスやドイツの美術館に展示されている、その違和感と似ていた。
私たちは、この、かつて存在した王朝について、もっと多くのことを知るべきだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿